臨床画像から学ぶ
骨系統疾患の鑑別ポイント

希少疾患の早期診断のために

監修/あいち小児保健医療総合センター
副センター長 鬼頭 浩史 先生

骨系統疾患には進行性の希少疾患があり、一部は治療可能です。そのため早期診断と治療介入が望まれます。しかし多様な症状や類似した臨床像を呈することが多く、鑑別が難しい症例もみられます。
ここでは、酵素補充療法による治療が可能な一部の病型のムコ多糖症と類似する骨系統疾患を取り上げ、特徴的な臨床所見や画像所見を解説します。また、ムコ多糖症に特徴的な症状・骨格異常を解説するとともに、他疾患として治療を進められていたムコ多糖症患者さんについて、鑑別診断に至るまでの経緯を紹介します。

まとめ

ライソゾーム病の一種であるムコ多糖症は、ムコ多糖(グリコサミノグリカン)を分解する酵素が先天的に足りないことで細胞内でムコ多糖が溜まり、種々の臓器障害を引き起こす遺伝性疾患です1,2)
進行性の不可逆的な疾患であるため、早期診断と早期治療介入がきわめて重要な疾患です2-4)
一方、希少疾患で症例数が少ないことから日常診療で診る機会が限られ、診断に至るまでに時間を要していることが現状の課題です2-4)
ムコ多糖症には7つの病型があり、症状にも違いがありますが、共通して骨格異常があります1,2)
ここでは、ムコ多糖症の症状と類似する11の疾患の特徴を画像とともに紹介し、ムコ多糖症との鑑別のポイントや実際の症例を提示しています。
今後の診療でムコ多糖症を疑う症例にお気づきの際には、バイオマリン社提供の検査キットを活用し、鑑別診断につなげてください。

1)厚生労働省難治性疾患等政策研究事業ライソゾーム病(ファブリー病を含む)に関する調査研究班(研究代表者 衞藤義勝)編:診断の手引きに準拠したムコ多糖症診療マニュアル. 診断と治療社, 2016.

2)Lee CL, et al. Diagnostics (Basel). 2025; 15(8): 980.

3)Lehman TJA, et al. Rheumatology (Oxford). 2011; 50 Supp; 5: v41-v48.

4)Hendriksz C, Br J Hosp Med (Lond). 2011; 72(2): 91-95.

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